以前にも、[How to] Tidal Cycles インストール方法 for M1 Mac という記事を書いてから、色々とアップデート、推奨エディタがAtomからPulsarに変わったなど多々あったので再度記事にしています。

この記事は、音楽を奏でるライブコーディング環境(言語)であるTidal CyelesをMacにインストールする内容です。

以前、Apple Silicon のインストールがとても難解でしたが、今回はTidalCyclesのサイト記載通りに進めば問題なくTidal Cyclesを動かすことができます。

環境 : Mac Book Pro / macOS Ventura / Apple M1

ーーーーー
Index/目次
1. Xcode コマンドラインツールをインストール
2. Tidal bootstrapにて自動インストール
3. インストールされたかの確認
4. Tidal Club

1. Xcode コマンドラインツールをインストール

Xcode のコマンドラインツールが必要になります。ターミナルにて下記コードを実行するとインストールできます。インストールを完了するまで20〜30分ほどかかります。また、すでにインストールされている場合は終了します。

/usr/bin/xcode-select --install

2. Tidal bootstrapにて自動インストール

Tidal bootstrap はターミナルにて下記コードを実行します。これにより、不足しているコンポーネントのみがインストールされます。Haskellのインストールが最も長く、そのほかghcap, cabalなどに関する多くのメッセージが表示されます。これにも20〜30分ほどかかる場合があります。

curl https://raw.githubusercontent.com/tidalcycles/tidal-bootstrap/master/tidal-bootstrap.command -sSf | sh

インストールされるものは下記通り。

Haskell Language (Ghcup)
cabal: package system for Haskell and Tidalcycles
・The Tidal Pattern engine (Tidal Cycles itself), with the important BootTidal.hs file
Pulsar: Text editor / tidalcycles plugin for Pulsar
SuperCollider for backend audio generation, and:
 ・SuperDirt: sample library used by tidal
 ・sc-3 plugins: unit generator plugins

3. インストールされたかの確認

インストール後スクリプトを出力し確認します。エラーメッセージやインストールの失敗があった場合メモするとトラブルシューティングに役立ちます。

cabal list tidal
cabal info tidal
ls ~/.pulsar/packages/tidalcycles/node_modules/osc-min
/Applications/SuperCollider.app/Contents/Resources/scsynth -v

以前、インストールを行なっていた人で、Pulsar でいざ音を出そうとした場合、Path問題でエラー表示が出る場合があります。その場合、下記フォルダを消去したのち、再度アップデートすると解決します。

また、下記は不可視ファイルなので、「command」+「shift」+「.」で表示してください。

/Users/<your User name>/.ghc/
/Users/<your User name>/.cabal/

再度アップデート

cabal update
cabal v1-install tidal

また、ghcは9.2.2以降が良いとのことです。

4. Tidal Club

Tidal Clubでは、Tidal Cyclesの様々な情報を得ることができます。カテゴリー別にスレッドが立っているので必要な質問を行うとすぐに回答をもらえます。

https://club.tidalcycles.org/

追記/エディタにVS Codeという選択肢もあります。サウンドがブラウザにて確認できるので、おすすめです。
[How to] VS Code の導入とセッティング・便利な機能 for TidalCycles
https://barbegenerativediary.com/tutorials/tidal-cycles-tutorials/how-to-vs-code-for-tidalcycles/

Recommends

演奏するプログラミング、ライブコーディングの思想と実践

ライブコーディング書籍はあまりなく、この“演奏するプログラミング、ライブコーディングの思想と実践”は貴重な一冊です。著書は、yoppa orgの田所先生。

ライブコーディングは次々にアップデートされるので、2018年に出された本書内容は、インストールなどの環境構築の情報は少し古いですが、TidalCyclesやSonic PIといった言語の基本的なライブコーディング演奏については申し分なく学ぶことができます。

そのほか、ライブコーディングの歴史や発展、Tidal Cyclesの開発者であるアレックス・マクリーンの貴重なインタビューなど掲載。

演奏するプログラミング、ライブコーディングの思想と実践

初版/ 2018.12.21
ページ数/176ページ
出版社/ビー・エヌ・エヌ新社
言語/日本語