Drawing Silence

『Drawing Silence』は、フィールドレコーディング、アルゴリズムによる組成、そして機械的な精密さを交差させた没入型のドーム・インスタレーションです。この作品が描き出すのは、私たちの聴覚風景の中に存在する「負の空間」、すなわち、静寂の襞(ひだ)の中に隠された繊細なテクスチャを可視化する試みです。

着想の根底にあるのは、静寂を単なる「音の欠如」ではなく、環境に満ちる「意図されない音の集積」と捉える視点です。各地で採集された微細な響きは、単なる記録にとどまらず、解読されるべき豊かなデータとして扱われます。初期コンピューターアートのミニマリズムや建築図面の幾何学的な美しさに触発されながら、本作は自然界の予測不可能なゆらぎと、ソフトウェアの厳格な論理との間を橋渡しします。

作品の核心は、音を形態へと翻訳するプロセスにあります。独自に設計したシステムが音響データを解析し、周波数や振幅の変化を複雑な幾何学の軌跡へと変換。これらの経路は、ドローイングマシーンの論理を介して物理的な筆跡として現れます。プロッターが刻む規則的なリズムや摩擦の跡は、音という実体のない存在に対する、真摯な観察の記録でもあります。

ドームという広大なキャンバスにおいて、これらの動きは「生きた痕跡」として刻まれていきます。計算されたアルゴリズムが物理的な抵抗と出会い、音が形を成し、静寂が目に見えるものへと変わっていきます。

FUTURE VISION LAB 2026

2020年の創設以来、C-LAB Future Vision Labは、ドーム型デジタル建築環境の構築に特化した実験的展示・パフォーマンスプロジェクト「FUTURE VISION LAB」を継続的に展開してきました。本プロジェクトは、テクノロジー・メディアにおける視覚的限界を探求することを目的としており、過去6年間で200以上の作品を発表しています。

2023年には文化部の支援を受け、さらなる拡張とアップグレードを遂げた「FVL DOME」へと進化しました。規模の面では、直径15メートルに及ぶ唯一の大型可動式ドームとして建設されています。視聴覚ハードウェアおよびソフトウェアも数回にわたる改良を重ね、画像の歪み補正、キャリブレーション、マッピング、再生制御、ビデオ・プリプロダクションといった課題を克服してきました。没入型の投影システムは、最大8K × 8Kの総解像度を実現しています。内部は機材を隠す二層構造となっており、独自に設計された音響透過型の投影スクリーンも開発されました。さらに、25.4チャンネルのイマーシブ・サラウンド・サウンド・システムを導入し、洗練された音場を確立しています。今後もFuture Vision Labは、国際基準に準拠したドーム型没入環境の発展を続け、台湾の創造的なエネルギーを発信するとともに、観客に優れた没入型感覚体験を提供していきます。

「FUTURE VISION LAB 2026」は、2026年4月18日から6月7日まで、8週連続の週末に開催されます。台湾をはじめ、フランス、スペイン、ハンガリー、オーストリア、韓国、日本、アメリカ、カナダから作品が集結し、計16プログラム・全19作品が公開されます。展示、上映、ライブパフォーマンスといった多様な形式を通じて、国内外の芸術交流のプラットフォームを構築し、観客をFVL DOMEへと誘います。多様な文化が交差することで形作られる、新たな感覚体験への没入をぜひお楽しみください。

FUTURE VISION LAB 2026 official website

4月18日から6月7日までの8週末にわたり、オーストリア、カナダ、フランス、ハンガリー、日本、韓国、スペイン、台湾、アメリカから集結した19作品が「FVL DOME」を鮮やかに彩ります。

今年のC-LAB Future Vision Labは、スクリーニング(上映)、エキシビション、そしてライブパフォーマンスと多彩なプログラムを展開。最新の没入型体験をぜひ体感してください。
4月7日より、毎週月曜日に翌週末の上映チケットがリリースされます。

会期: 2026年4月18日 — 2026年6月7日
会場: FVL DOME(C-LAB内 East Lawn)
参加アーティスト: AINO X Yunyoung JANG, barbe_generative_diary, Damonxart, Sandrine DEUMIER, Dimension Plus, Floating Point Art, Hello Edo!, Hello World, Ralph KILLHERTZ, Root LEE, LIU Tung-Yu, Jie LIOU, Kati KATONA, Kivi, Kohui, Yi KUO, LIM Giong, Meuko Meuko, MONOCOLOR, Mr. Skin, PHOSPHEN, Telling Tent, Lynn TOMLINSON, Warrick TSAI, Tim WEI, WU Ping-Sheng, YAO Jui-Chung, Jimmy YU
協力: 国立台北芸術大学新媒体芸術学科、国立清華大学芸術学院、国立台北科技大学インタラクションデザイン学科
キービジュアル・デザイン: FPA (Floating Point Art)

Recommended Book / barbe_generative_library

Grid-Systems-Raster-Systeme

Grid systems in graphic design – Josef Müller-Brockmann

グリッドシステムとは。

グリッドシステムとは、連続した行と列に基づいてテキストやイメージを配置しデザインの整合性と視認性を高めるレイアウト手法です。元々は印刷レイアウトのために考えられたものですが、現在ではWebデザインなど、あらゆるデザイン設計において利用され、ProcessingやP5jsなど2Dでグラフィックを制作する場合にも、このグリッドシステムから学べる事は多い。

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► 『Grid systems in graphic design 』(Josef Müller-Brockmann

1981年に刊行された完全日本語訳版。
初版/ 2019.11.9
ページ数/184ページ
出版社/ボーンデジタル

BGD_SOUNDS on bandcamp

BGD_SOUNDSでは、bandcamp上にて、安価で利用できる膨大な著作権フリーのサウンドライブラリーを目指して日々様々な音源ライブラリーを増やしています。音源のほとんどは、192kHzの32bitの高音質にて録音。音楽制作や映像制作など用途に合わせて利用可能です。また、Sound visualization Penplot artも定期的に販売しています。

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